
愛知県民には言わずと知れた交通系ICカード「マナカ」
何度でもチャージ(入金)して電車・バスの乗車や買い物に利用できます。
記名式マナカ・無記名マナカどちらもマイレージポイントがつきます。
実はマナカには記名・無記名の他に2種類の発行事業者が存在するのをご存知でしたか?
簡単に言うと
3セク系の「マナカ」
名鉄系の「manaca」
この2種類があります。
規則上の表記 | マナカ | manaca |
発行事業者 | (株)名古屋交通開発機構 (第3セクター) | (株)エムアイシー (名鉄の子会社) |
発売所 | 名古屋市交通局 名古屋臨海鉄道 名古屋ガイドウェイバス | 名古屋鉄道 名鉄バス 豊橋鉄道 |
対象交通機関 | 愛知高速交通 (リニモ) 名古屋市交通局 (地下鉄・市バス) 名古屋臨海高速鉄道 (あおなみ線) 名古屋ガイドウェイバス (ゆとりーとライン) | 名古屋鉄道 名鉄バス 知多乗合 豊鉄渥美線・市内線 |

一体どちらのカードを作ったらいいのかにゃん?
答えは「どちらでもOK」。
「マイレージポイント」は乗車した交通機関それぞれで計算され合算されるからです。
↓下図のマナカエリアであればマイレージポイントがつきます。

利用した交通機関によってマイレージポイントの付与率が変わってきます。
シュミレーションを交えて解説していきます。
マイレージポイント付与例
仮定条件
- 通勤で月15日を往復で使用(30回乗車)
- マイレージ付与ポイント
- ①平日の午前10時〜午後4時の間に改札を通過した場合
- ②平日①以外の時間の場合
- ③土日祝日中心に利用した場合(平日7日、土日祝8日の15日・30回乗車)
名古屋駅 ⇄ 金山駅
JR線利用

計算式 | ||
運 賃 | ¥5,100 | 170円×30 |
獲得ポイント | 0pt | – |
名鉄線利用

計算式 | ||
運賃 | ¥5,700 | ¥190×30回 |
獲得ポイント | ①昼間 200pt ②通常 100pt ③土日祝 100pt | ①¥5,700 を分解して計算する → 2,000円 × 1% ⏩ 20pt → 5,000円 × 2% ⏩ 100pt 20 pt +100 pt = 120pt ⏩100pt(②通常pt) 100pt+100pt(昼間pt) |
計算する上での注意事項
Point!①>>通常ポイントは計算後10ポイント未満は切捨てる。
Point!②>> 昼間ポイントは通常ポイント算出後に足す。
地下鉄利用

計算式 | ||
運賃 | ¥7,200 | ①② ¥240×30回 ③土日祝分 ¥240×16回=¥3,840 平日分 ¥240×14回=¥3,360 |
獲得ポイント | ①昼間 1,400pt ②通常 840pt ③土日祝 1,080pt | ①¥7,000 × 20% ⏩ 1,400pt ②¥7,000 × 12% ⏩ 840pt ③¥3,000 × 20% ⏩ 600pt ¥840+¥3,360=¥4,200 ¥4,000× 12% ⏩ 480pt 480pt+600pt |
計算する上での注意事項
Point!①>> それぞれの合計金額1000円未満を切捨ててから計算する。
Point!②>> 昼間ポイント対象外の金額は通常ポイント対象額に加算して計算する。
交通機関ごとの獲得したマイレージポイント比較表
〈金山〜名古屋駅〉
- 通勤で月15日を往復で使用(30回乗車)
- マイレージ付与ポイント
- ①平日の午前10時〜午後4時の間に改札を通過した場合
- ②平日①以外の時間の場合
- ③土日祝日中心に利用した場合(平日7日、土日祝8日の30回乗車)
J R | 名鉄電車 | 市営地下鉄 | |
獲得ポイント① | 0pt | 200pt | 1,400pt |
獲得ポイント② | 0pt | 100pt | 840pt |
獲得ポイント③ | 0pt | 100pt | 1,080pt |
運 賃 | ¥5,100 | ¥5,700 | ¥7,200 |
運賃最安 | ポイント還元高 |
以上の結果からより多くマイレージポイントをつけるためには
名古屋市交通局を利用した方が高いことがわかりました。
詳しいポイント付与条件は以下より説明します。

マイレージポイント 付与条件
共通事項
- 毎月1日~末日のご利用金額・回数に応じてポイントを計算
- 利用金額と昼間利用金額のそれぞれでポイントがつく。
- 現金チャージの合計利用金額に応じてポイントがたまる。
- 平日昼間ポイント適用時間は入場時刻で判定する。
- 地下鉄+名鉄 など併用した場合もそれぞれの運賃を事業者ルールでポイント計算され合算。
- ポイントは各マナカ交通事業者の利用に応じてセンターシステムにたまる。
センターシステム = マナカの情報や利用実績を記録するところ。ポイントを計算して合算します。
名古屋市営地下鉄・市営バスを使用したとき
※昼間ポイントの対象<土日祝の終日><平日の午前10時〜午後4時>
※乗継割引適用時の昼間ポイント対象は「1乗車目」のみ。
「2乗車目」以降は乗継割引が適用されるため通常ポイントの対象となる。
✅ 土日祝も割引率の高い昼間ポイントの対象はお得ですね!
通常ポイントと昼間ポイント率はこちら↓↓↓
大人用マナカ

小児用・割引用マナカ
※小児用マナカとは 6才以上12才未満(12歳になる年度の3月31日まで)
※割引用マナカとは 身体障害者手帳、愛護手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳などをお持ちの方が対象

名鉄電車・名鉄バス等を利用したとき
※昼間ポイントの対象<平日の午前10時〜午後4時>
名鉄電車

豊鉄・名鉄バス・知多乗合
- 名鉄電車とは条件が変わります。

※小児用マナカは種類としてありますがポイント付与方法は大人用と同様となります。
こんな時は ポイント付与の対象にはなりません
- 定期券での定期券区間内の乗車分
- 還元したマイレージポイントで乗車分
- マナカを使って券売機で購入した乗車分
マイレージポイントは還元すると運賃にのみ利用することができます。
しかしながら還元したポイントから優先して消費されるのです。
ポイントを貯めるためには現金チャージ分となるので注意!
[諦めないで!] マイレージポイント以外にもあります
ひとつきに利用額2,000円もつかわないよーって方もいますよね。
モバイルSuicaなど他の交通系ICを利用される方がポイントがついてお得な場合もあります。
また、名鉄グループでのお買い物やサービスをよく利用されるのであればミューポイントも貯まる名鉄系manacaが便利です。
まとめ
今回は2つの発行事業者のマイレージポイント付与ルールについて
同区間で比較しながら解説しました。
同条件でシュミレーションすると名鉄系manacaの還元率の低さよ…。
とはいえ他の交通系ICのポイント率(1%前後)と比べるとマナカ自体はかなり高還元と言えます。
記名式マナカを持つのであれば発行・再発行・取消し等を行う際に自宅から近い交通機関の事業者を選択すると便利ですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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